東京都板橋区のペット霊園が運営する動物の火葬炉をめぐり、「炉から出る有害物質で健康被害を受ける」などとして周辺住民ら19人が炉の使用差し止めを求めた仮処分申請について、東京地裁(葛西功洋裁判官)は26日、住民側の申し立てを認めて使用禁止を決定した。
原告側によると、同霊園は2月に火葬炉の建設を区に認められたが、区に提出された資料をもとに住民側が専門家に鑑定を依頼したところ、有害物質の排出量が環境基準を上回るとの結果が出たという。
このため、住民らが4月に炉の建設中止の仮処分を申請。8月ごろ炉が完成し、住民側は改めて使用差し止めを申し立てたが、霊園側は炉の操業を開始。住民らは煙突から黒煙が出る様子を撮影した写真や「悪臭でのどや目が痛む」との住民の声を証拠として地裁に提出していた。
同霊園は「今後の対応は決定書を見てから決めるが、争うことになるだろう」とのコメントを出した。
(asahi.com)
2009年10月26日(月)