<ポエム>
ある朝の神話その2 三日月と金星


それはある晴れた朝のことでした。
三日月と金星が東の空と西の空で
向き合っていたんです。

三日月は言いました。
「金星さん、あなたはとても美しい。
私は一晩中ずっと出ていたんだがどうして
君の存在に気付かなかったんだろう。
ほかの星が消えてからやっと気付くなんて。」

金星は笑って答えました。
「私はたった今あらわれたばかりだから、あなたと
あわなかったのも無理もありません。
それに私はちっとも美しくありません。
あなたと同じように三日月形をしています。」

三日月はおどろいてたずねたんです。
「本当かい?確かに君は全天一美しいけれど
その君が僕と同じような形をしているのかい?」

三日月はすっかりうれしくなりました。
「僕はとてもうれしい。
でもせっかく君に会えたのに残念だ。
僕はもうすぐしずんでしまう。」

金星は小さな声で言いました。
「私ももうすぐ消えていくの。」
「え?君の命はそんなに短いの?
でもどうしてそんなににこにこしていられるのかい?」
三日月は不思議に思いました。

「私はつかのまでもこの早朝に世の中みんなを包むのよ。
それがうれしくて・・・」
三日月はそれ以上金星の声を聞きとれませんでした。

それはある晴れた朝のほんの小さなできごとでした。

K.M

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